トレイルランニングの最新トレンド (2025-2026)
トレイルランニングは、テクノロジーの進化と「体験(エクスペリエンス)」への回帰が融合した新しいフェーズに入っています。
1. 装備の進化:スーパーシューズと多様化
トレイル・スーパーシューズの定着
ロードで培われた高反発フォーム(PEBA等)とカーボンプレートの技術が、ついに本格的なトレイルモデルにも浸透しました。
- 特徴: 登りでの推進力向上と、下りでの衝撃吸収による脚へのダメージ軽減。
- 代表例: Hoka Tecton Xシリーズ、Nike Ultrafly、Adidas Terrex Agravic Speed Ultraなど。
「グラベルシューズ」という新カテゴリ
舗装路、砂利道、整備されたトレイルをシームレスに走るための「グラベル(Gravel)シューズ」が登場しています。
- 用途: ドア・トゥ・トレイル(家から山まで履き替えなし)や、走力の高いランナーが林道を高速移動する際に最適。
フィット感の再定義
「タイトでホールド重視」から、足指の自由度を確保する「ワイドフィット」が主流になりつつあります。長時間のむくみに対応し、マメや外反母趾のリスクを軽減します。
2. トレーニングとテクノロジー:ハイブリッドとAI
ハイブリッド・トレーニング
単に山を走るだけでなく、サイクリング、水泳、ヨガ、筋力トレーニングを組み合わせた「クロストレーニング」が定着。怪我を防ぎながら、心肺機能と体幹の安定性を高めます。
リカバリー・テクノロジーの日常化
HRV(心拍変動)や睡眠トラッキングに加え、電子筋肉刺激(EMS)や高機能コンプレッションウェアを用いた「積極的リカバリー」が一般ランナーの間でも標準になりつつあります。
AIコーチングの活用
GarminやCOROS等のデバイスが提供するAI分析により、オーバートレーニングを未然に防ぎ、現在の疲労度に見合ったメニューを動的に提案する環境が整っています。
3. 栄養と補給:リアルフードとパーソナライズ
「ジェル依存」からの脱却
過剰な甘さと胃腸トラブルを避けるため、ナッツバター、オーツバー、米、ジャガイモのピューレなどの「リアルフード」回帰が加速しています。
パーソナライズド補給
唾液や汗から電解質や糖質の必要量を予測し、自分専用の補給ミックスを作成する技術が注目されています。
4. 安全と環境意識
スマート・ナビゲーション
ウォッチのオフラインマップだけでなく、衛星通信(Garmin inReach等)を用いた「どこでも現在地を共有できる」安全管理が100マイルやアドベンチャーランナーの必須装備となっています。
LNT(Leave No Trace)の徹底
トレイルの保護、自然へのインパクトを最小限にする意識がこれまで以上に高まっており、レース参加への倫理基準としても定着しています。
関連リンク
- [[技術/トレイルランニングの上りと下りのテクニック|トレイルランニングの上りと下りのテクニック]]
- [[安全・リスク管理/トレランの必携品と安全管理|トレランの必携品と安全管理]]
- [[レース/海外の主要トレイルランニングレース一覧|海外の主要トレイルランニングレース一覧 (UTMB情報含む)]]